【連載⑪】不登校の出席扱いはどう申請する?保護者が学校に相談する手順

連載「不登校と学びの設計図」第11回 不登校の出席扱いはどう申請する?(ビバ☆マナ) ブログ

連載「不登校と学びの設計図」第11回

出席扱いという制度があることは知っている。でも、学校にどう切り出せばいいのかわからない。そこで止まってしまう親さんは少なくありません。

結論から書きます。全国で共通の申請書があるわけではなく、進め方は学校ごとに違います。始まりは、担任の先生への「相談したいことがあります」の一言です。この記事では、その一言から先の流れを、順番に書いておきます。

制度そのものの説明は出席扱いガイドにまとめています。ここでは、保護者の方が実際に動くときの手順に絞ります。

書いた人:山本 卓司(岐阜開成学院.代表/通信制高校の教員歴27年)

出席扱いは、誰が決めるのですか?

在籍している中学校の校長先生です。保護者や、通っている教室が決めるものではありません。

根拠になっているのは、文部科学省の通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」(令和元年10月25日)です。学校の外で相談や指導を受けている場合、保護者と学校が連携していることや、その施設に通って指導を受けていることなどを条件に、校長が指導要録上の出席扱いにできる、と示されています。

令和6年8月29日には学校教育法施行規則が改正され、欠席中に学校の外で学んだ成果を、学校の判断で成績の評価に反映できることが法令の上でもはっきりしました。学校の外で学ぶことを、国も正面から認めています。遠慮しすぎる必要はありません。

保護者は、何から始めればよいですか?

まず担任の先生に、話をする時間をもらってください。いきなり「出席扱いにしてください」と頼む必要はありません。

おおまかな流れは次のとおりです。

  1. 担任の先生に、相談の時間をもらう
  2. 通っている(通おうとしている)場所と、そこで何をしているかを伝える
  3. 学校の考え方や、これまでの例があるかを聞く
  4. 学校と通う先が、必要に応じて連絡を取り合う
  5. 学習の記録を、定期的に学校へ渡していく

一度で決まることは、むしろまれです。何度かやりとりをしながら進むものだと思っておくと、気持ちが楽になります。

学校には、何をどう伝えればよいですか?

お願いではなく、相談として伝えるのがいちばんです。「子どもが学校の外で学んでいるので、その様子を共有したい」という形が、話が進みやすいと感じています。

たとえば、こんな言い方があります。

「いま、週2回ほど学習の教室に通っています。家でも学校のことを気にしているので、学校とつながっていたいと思っています。通っている様子をお伝えしたいので、一度お時間をいただけますか。」

27年、学校と家庭のあいだに立ってきた経験から言うと、先生方の多くは子どものことを気にかけています。ただ、学校の外で何が起きているかは、見えていないことが多い。だから最初の相談は、「見えるようにする」ことから始めるのがいちばんの近道です。学校を相手にせず、味方にしてください。

どんな記録が必要ですか?

いつ通ったか、何を学んだか、どんな様子だったか。この3つがわかる記録があると、学校は判断しやすくなります。

学校が見たいのは、その子の学びが続いているかどうかです。立派な書類である必要はありません。日付と学習内容、本人の様子がわかれば十分な材料になります。

ビバ☆マナでは、学習の記録や取り組みの様子を月次レポートにまとめています。学校にお渡しする場合は、事前に保護者の方の同意をいただきます。どの記録を、どこに渡すのかは学習記録提供の同意フォームにすべて書いています。使っている学研教室の教材は学習指導要領に沿って作られているので、その点も学校にお伝えしています。

認められなかったら、どうなりますか?

出席扱いにならなくても、学んだことは消えません。まず理由を聞いて、時期をあらためて相談することができます。

「いまの学校の考え方ではまだ難しい」「もう少し様子を見たい」など、理由はさまざまです。理由がわかれば、次に何を整えればいいかが見えてきます。

そして、これは教育者として言っておきたいことですが、出席扱いは全日制高校進学と中卒での就職以外に大した意味はありません。少なくとも通信制高校進学には不問にされます。本当に大切なのは、その子が学ぶ手ごたえを取り戻すことです。出席扱いは、その歩みを学校に知ってもらうための手段に過ぎません。

ビバ☆マナでは、どこまで手伝ってもらえますか?

出席扱いを希望されるご家庭には、学習の記録づくりと、学校との連携でお手伝いしています。

初回の相談で、在籍校がどう対応しているかを一緒に確かめ、進め方を整理します。すべてをご家庭だけで抱える必要はありません。2026年9月時点で、ご希望のあった1件で在籍校に認められました。ただし、最終的な可否は在籍中学校の校長先生の判断です。通えば必ず出席扱いになる、というものではありません。

よくあるご質問

出席扱いの申請に、決まった書類はありますか?
全国で共通の申請書はありません。進め方は学校ごとに違うので、まず担任の先生に相談の時間をもらうところから始めます。
誰が出席扱いを決めるのですか?
在籍している中学校の校長先生です。文部科学省の通知(令和元年10月25日)に、判断の条件が示されています。
学校にはどう切り出せばよいですか?
お願いではなく相談として、「学校の外で学んでいる様子を共有したい」と伝えるのが進めやすい形です。
どんな記録があればよいですか?
通った日、学んだ内容、本人の様子がわかる記録です。ビバ☆マナでは月次レポートにまとめ、保護者の同意をいただいたうえで学校にお渡しします。
認められなかった場合はどうなりますか?
学んだことは消えません。理由を聞き、時期をあらためて相談することができます。
ビバ☆マナに通えば、出席扱いになりますか?
出席扱いを希望されるご家庭には、記録づくりと学校との連携でお手伝いしています。2026年9月時点で、ご希望のあった1件で認められました。最終的な可否は在籍中学校の校長先生の判断です。

参考にした資料

不登校支援特化型 学研教室|岐阜開成学院 中学生コース

ビバ☆マナ

出席扱いのこと、学校とのこと。どこから話せばいいかわからなくても大丈夫です。一緒に整理します。

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